今回の帰省は、長崎人の優しさを改めて実感する旅でもあった。
優しさを人の良さ、他人に対するオープンさと言い換えてもいいだろう。
人に限らず、鳩もすずめも猫もどことなくのんびりしている。
片田舎だから、という訳では決してないと思う。あくまで私個人の経験に基づく主観だけれども、
田舎の人が都会の人に比べて優しいかというと必ずしもそうではないからだ。逆に田舎にいくほど
よそ者に対する排他性は根強く、この閉鎖性が農村の衰退に拍車をかけている要因だと感じている。
思うに、秀吉時代から天領として重要な都市と位置づけられ、その後に200年以上続いた鎖国時代でも
唯一の海外との窓口であったことが、長崎人気質を形成する核になったのではないだろうか。海外の最新技術を
学ぶためや情報を得るために、維新の志士達をはじめ日本全国から人が集まり、また長崎から海外に
飛び立つ人も大勢いたことだろう。そういう雑多な人々を受け入れる懐の深さが、現代の長崎人にも
しっかりと受け継がれ、脈々と息づいているのを肌で感じる。
そしてまた、長崎にはそうした歴史と文化財がわんさとあり、それを目当てに今でもたくさんの観光客が集まるから、
そういう人達相手に商売をすれば労せず食っていける。長崎の街の成り立ちを考えると、外からの人間は歓迎こそすれ
排除の対象となることはなかったのだ。これらのことが長崎人の開放性と大らかさを醸成してきたのだろうと思う。
華やかな歴史に彩られた長崎。
しかし今回の旅で私が目にしたのは、ゆっくりと、確実に老いてゆくふるさとの姿であった。
優しさを人の良さ、他人に対するオープンさと言い換えてもいいだろう。
人に限らず、鳩もすずめも猫もどことなくのんびりしている。
片田舎だから、という訳では決してないと思う。あくまで私個人の経験に基づく主観だけれども、
田舎の人が都会の人に比べて優しいかというと必ずしもそうではないからだ。逆に田舎にいくほど
よそ者に対する排他性は根強く、この閉鎖性が農村の衰退に拍車をかけている要因だと感じている。
思うに、秀吉時代から天領として重要な都市と位置づけられ、その後に200年以上続いた鎖国時代でも
唯一の海外との窓口であったことが、長崎人気質を形成する核になったのではないだろうか。海外の最新技術を
学ぶためや情報を得るために、維新の志士達をはじめ日本全国から人が集まり、また長崎から海外に
飛び立つ人も大勢いたことだろう。そういう雑多な人々を受け入れる懐の深さが、現代の長崎人にも
しっかりと受け継がれ、脈々と息づいているのを肌で感じる。
そしてまた、長崎にはそうした歴史と文化財がわんさとあり、それを目当てに今でもたくさんの観光客が集まるから、
そういう人達相手に商売をすれば労せず食っていける。長崎の街の成り立ちを考えると、外からの人間は歓迎こそすれ
排除の対象となることはなかったのだ。これらのことが長崎人の開放性と大らかさを醸成してきたのだろうと思う。
華やかな歴史に彩られた長崎。
しかし今回の旅で私が目にしたのは、ゆっくりと、確実に老いてゆくふるさとの姿であった。