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2020.12.05 21:36|農業
永香農園の前身、永香自然農園の頃から数えると、私達は30名以上の研修生を受け入れてきた。
10年前、ある出来事をきっかけに研修生の受け入れをやめてからは雇用により人材を確保してきたが、
つい先日、就農希望の若夫婦を特例で研修生として迎え入れた。

DSC033651.jpg
写真は若夫婦のネギ調整を厳しい眼差しで見つめるK君。年齢はK君の方が三つ四つ上だが、〇〇さん付け&
言葉遣いも丁寧語のジェントルマンなK君である。


駆け出し農家の頃は人を雇う余裕もなく、研修生が大事な戦力だった。しかし当時の私達に人に教えられるだけの
知識や経験があったかというと甚だ疑問で、思い返すと冷や汗の出る思いがする。そういう感じだったから、
研修生にも会社勤めの合間の気分転換とかピクニック気分で来る人が少なくなかったのである。

人に自信を持って教えられるだけの技術と知識を身につけた今は、『研修を希望される場合、うちは営利団体なので
その活動の支障にならないよう願います。時間を割いての積極的な指導はしない代りに研修料も頂きません』
という方針に同意してもらえる場合にのみ受け入れ可である。

ここまで強気に言えるのは、うちで学べば必ず一通り以上の技術を身につけられるという自信があるから。
それくらいになって初めて研修生を受け入れる体制が整ったと言えるのかもしれない。

話は戻って。いつからかうちでは、雇用にしろ研修生にしろ、人を迎え入れるたびに年齢が若くなってきて、
この若いご夫婦はまだ30代前半なのである。周辺の農家が人材確保に苦労しているなかで、私達は
大変恵まれているなぁと思う。若い人がいるだけで職場が明るく、元気になる気がするし、先輩後輩が
ちゃんと年齢順になっている方が何かとスムーズにいくものなのだ。

一番の相乗効果は、年下の後輩ができたことで、K君のやる気が目に見えて増したことである。
うちではK君が一番若く、他の面々は彼の親と同年代かそれより上という人ばかりだ。
そのような環境で元々末っ子気質のK君にどこか甘えがあったのは致し方ない話ではあった。
しかしN君が来てからは徐々に頼もしさが出てきたような気がする。
後輩君の指導を通してこれからK君がどのように成長するか、私達が期待を寄せることのひとつである。

DSC035121.jpg DSC035141.jpg
これは今日のネギ定植風景。N君を熱心に指導するK君。彼自身、ひっぱり君を使った定植作業をするのは10回にも満たず、
完璧に身につけているとは言い難かったのだが、今日でだいぶ理解が深まったはず。自分で苦労して得たのでない知識は、
自分が人に伝授する立場になって初めて自分のものになると私は思う。
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Author:nonogu
永香農園
福岡県福津市上西郷地区で農業をしています。夫婦二人にパートさん3人、後継者候補のアルバイト男性一人に研修生一人。主な栽培品目はアスパラ、ネギ、ホウレンソウ、ニンニク、里芋、落花生。

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