我が家の食器棚には新しい食器を受け入れるスペースがほとんどないにもかかわらず、また買ってしまった。
もうやめよう、しばらく我慢しなければとは思うのだけれどやめられない。ほとんど中毒か不治の病である。
この病に治療薬はない。発症したが最後、新しい器を手に入れるまで禁断症状がおさまることはないのである。
で、禁断症状をおさえるために私が向かった先は新宮にあるアンティークショップほんとく。
倉庫風の大きな建物がふたつ並び、ひとつは古い和箪笥や茶棚などの家具中心の店舗で、
もうひとつが雑貨と食器類が中心の店舗。
懐かしいメンコをはじめとした昭和レトロ雑貨、蒔絵の漆器やヘレンドなどマニア垂涎の西洋骨董、
今右衛門に柿右衛門、古伊万里からなんと李朝の器までその品揃えは圧巻で、時間がいくらあっても
足りないくらいだった。今日も1階を見るのにせいいっぱいで2階まで辿り着けなかった。
気さくで話し好きの女将さん?が、商品にまつわる興味深いお話しをたくさん聴かせてくれて、
写真もどんどん撮っていいよ、と実におおらかな雰囲気のお店である。

こちらは家具中心の建物。民芸家具などの現代物もある。『うちは合板の家具は扱わない』とおっしゃる
女将さんの眼にかなった味のある時代家具がたくさんあった。価格も2万円台からと、頑張れば手が届きそうな感じ。
あふれそうな食器をおさめる古い食器棚が欲しいよう。いざ稼ぐべし!

このように、展示しきれない食器が箪笥の中にこっそり仕込んであるから侮れない。ベルリンブルーが
目に鮮やかな印判の皿も食器棚に潜んでいたのを見つけた物だ。まさにめっけもんである。

(右)今日はこの5点と、リチャードジノリの大きな楕円皿をゲット。いずれもこんなに安くていいの?という価格。
お店の方曰く、『品物が多すぎるから安くで売ってるの』とのことだった。

今日の一番は何と言ってもこちらの印判皿。微妙にずれた絵柄もご愛敬。何を盛ろうかなと料理心が刺激される器である。
割れがあったためお買い得価格だった。近々習うつもりの金継ぎの練習にうってつけ。