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佐藤雅子『私の保存食ノート』

2019.09.10 14:12|好きなこと
佐藤雅子さんの『私の保存食ノート』の初版は私が生まれた昭和46年。
私が持っているものは1990年に出版された新装版の2002年第10版です。

佐藤雅子さんは東京出身で、元人事院総裁故佐藤達夫氏夫人。佐藤達夫さんは両親共に由緒ある旧家の出で、
徹頭徹尾上品な日本語で書かれたこの本からもうかがい知れるように、雅子さん自身も上流階級のご出身です。
廃れつつある美しい日本語を堪能できるこの本に目を通していると、不思議と気持ちが落ち着いてきます。
この本にはヒーリング効果がある、とひそかに思っています。

DSCN61701.jpg
表紙は50年近く前の初版本と同じ。根強いファンが多い初版本に忠実に再現したのだとか。
料理の本文はもちろん、ちょくちょく差し込まれた随筆がこれまた大変読み応えがあります。
戦中戦後の暮らし、”気位の高いやかまし屋”だった姑との数々のエピソード・・・。
読んでいて切なくなる箇所もあるけれども、朗らかで優しい女性であったと思われる雅子さんの
語り口はどこまでも穏やかで、ユーモアも感じられます。

DSCN61731.jpg

そこかしこに描かれた、戦前の日本のハイソな人々の生活を垣間見ることができる貴重な本であると同時に
先人から私達へ向けた大切なメッセージも込められています。例えば85頁「我が家の銀行」という随筆からの引用で、

「お金はたいせつだが、いやなもの」というのが私の気持ちで、人間がいちばん誘惑されやすいものです。
だから、きびしい気持ちでのぞまないといけないと思います。お金をどう考えるかということは時間や品物を
どう扱うかということにも通じますし、それよりも、もっと人間の生き方、心の問題にもつながると思うのです。


お金に不自由しない家柄の人の言葉だから、より重みがあります。

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永香農園
福岡県福津市上西郷地区で農業をしています。夫婦二人にパートさん一人、アルバイトの男の子一人。主な栽培品目はネギ、アスパラ、落花生、ほうれん草など。

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