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怯える人

2019.11.06 22:02|日々のこと
私の中には人に対する恐怖心が根強くあり、大げさでもなんでもなく、ひとりでいる時以外は常に緊張している。
かろうじて夫といる時だけは多少肩の力が抜けるけれども、私が心底脱力できるのはひとりの時と猫といる時だけである。

人に対する恐れの感情を抱いた最も古い記憶は、遙か昔、保育園当時のものである。
昼寝の時間に眠れないとねずむ(※長崎弁でつねる、の意)先生や郷ひろみ~♪とからかう他の園児達。
大人も子供も含め、周囲の人間にまったく馴染めなかった私は保育園を2ヶ月で辞めてしまった。
そのせいで母からは大人になるまで『アンタは保育園中退やけんね~』とからかわれ続けた。

小学校以降もこの傾向は変わらず、教室という狭い社会の中でスムーズな人間関係を築くことを求められる
学校生活は私にとっては牢獄にも等しく、高校を卒業するまでの12年間『早く自由になりたい』とそれだけを願い、
日々をやり過ごしていた。

人と関わり合うのがなぜこれほど苦手で苦痛なのか、自分でもよくわからない。
夫に言わせると、私は猫から人間へ進化(退化かも)している途中だそうで、そのせいでうまく人間社会に
溶け込めないらしい。そうかもしれないなぁ、と思う自分もいて、そう思うと少し気が楽になるのである。

物心ついた頃から頻繁に白昼夢を見る子供だった。ボ~ッとしているうちに意識が飛び、夢とうつつの
境をさまようのである。夢想癖とでもいおうか。大人になるにつれ見る頻度は少なくなったけれど、それらも
現実逃避行動のひとつだったのかもしれない。

このように典型的”怯える人間”である私は、石原加受子さんの本に書かれていた事にショックを受けた。

怯えている人は、自分が怖いと思っている人間を引き寄せてしまう。
なぜなら恐れられている方の人間は自分に怯えられることほど不快なことはないからである。
また、恐れられている人は怯える人間をいたぶる快感も知っている。脳幹の機能としても
怯える人間を目の前にすると『いたぶりたい』という欲求が刺激されるのだ。

これが本当なら、世の中からいじめをなくすことは不可能ではないか。
ショックであると同時に、自分の人生で起きた理不尽な出来事の根本理由がわかった気がした。
私は死ぬまで怯える人間としていたぶられねばならないのか、と絶望しかけたものの、
本の中では”怯える人”を脱する方法も加受子さんはちゃんと手引きして下さっている。
それを少しずつ学んでいるところである。

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Author:nonogu
永香農園
福岡県福津市上西郷地区で農業をしています。夫婦二人にパートさん3人、後継者候補のアルバイト男性一人に研修生一人。主な栽培品目はアスパラ、ネギ、ホウレンソウ、ニンニク、里芋、落花生。

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