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依存体質

2019.11.19 13:57|日々のこと
依存症になりやすい体質というのがあるらしい。
一口に依存症といっても薬物、アルコール、ギャンブル、ニコチン、買い物など様々だけれど、
最も身近なものといえばやはりアルコールとニコチンだろう。

昔に比べれば目に見えて減った喫煙者だが、今も多くの訪日外国人が我が国の喫煙者の多さに驚くという。
それでも、紫煙立ちこめる職場で我慢を強いられていた昔と、分煙の進んだ現代では隔世の感がある。
私の父もかつてはヘビースモーカーだった。タバコが大嫌いだった私は高校生の時、図書館で
『バイバイスモーキング』という本を借りてきて父にたばこの害を切々と訴えた結果、半年後に父はタバコを
すっぱり辞めることに成功した。父が止められたのは、父の意志が人並み外れて強かったとかではなく、
自分でも止めたい気持ちがあったのだろうと思う。何事も本人にその気がないとスタートラインにも立てない。

毎日晩酌を欠かさない日本人男性は、飲酒が禁忌のイスラム教徒などから見ると、ほとんどアル中にしか
見えないらしい。日本は世界の中でも飲酒やそれにかかわるマナーを大目に見てしまう雰囲気があるけれど、
酒を飲まない人間から見れば、へべれけになって醜態をさらす酔っ払いほど見苦しいものはない。

リンボウ先生として有名な作家の林望氏も、著書の中で繰り返し酒飲みの節操のなさに愚痴をこぼしている。
アルコールを受け付けない体質にもかかわらず、大学時代に所属した体育会系の部活動の飲み会で、
さんざん飲酒を強要され血反吐を吐く思いをされたとのことで、酒と酒飲みに対しては恨み骨髄といっても
良いくらいのものがあるようである。

それはさておき。アル中については、私の実家の近所にアルコール依存症の人がいたので何となくわかる。
その人は50代くらいの主婦で、肝臓を患った人に特有の赤黒い顔をして手を震わせ、いつも酔っていた。
ご主人はまじめな勤め人だったけれど、自分の妻にお金を持たせるとすぐ酒を買いに行ってしまうため
家にお金を置いていないということだった。それなのにその奥さんはどこかから酒を調達してきては近所を
徘徊してろれつの回らない舌で話しかけ、みんなに煙たがられていた。もしかしてうちにもお金か酒の
無心にきていたかもしれない。飲み過ぎて死にかけ、救急車で運ばれたこともある。そういう妻を見放さない
旦那さんは立派だなと子供心にも思っていたけれども、いずれにせよ悲惨な話である。

うちの家族は両親と姉が酒好き、私と妹はほとんど飲まない。タバコも同様で、止めた父は別として母と姉は
いまだに喫煙者である。こうしてみると、何かに依存しやすい性格というか、体質というものが存在するのかなと思う。
実際、医療関係者の方が言うには、薬中もアル中も立派な病気であり、依存症になりやすい人というのが
一定数存在するとのことだった。

しかし、薬物中毒者の話を見聞きするたびに、自分の人生を薬や酒に支配される依存症は実に深刻な病だと思う。
それが自分の人生を破滅させるかもしれないものだとわかっていながら止められない辛さたるや、想像もできない。

幸いにも私は依存症とは縁遠い人間で、酒やたばこ、ギャンブルその他諸々を含めて何かに依存した経験がない。
強いてあげればネコ中かなという気はするが、ネコ中は大してお金もかからないし、私の心に安らぎを与えてくれるしで、
良いことずくめの依存症であるから、この先も足は洗わないつもりだ。

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永香農園
福岡県福津市上西郷地区で農業をしています。夫婦二人にパートさん一人、アルバイトの男の子一人。主な栽培品目はネギ、アスパラ、落花生、ほうれん草など。

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