永香農園日誌

オカンがするので早退した。つい先日も似たような症状で早退したばかりである。
予兆、というか前触れはある。そうなるのは大抵残便感を解消できないまま仕事にかかった時だ。
腹が張ったまま前屈みで収穫や皮むきを続けているうちにオシンが芽生えてきて、熱っぽくなってくる。

前回のオカンの時は、熱どころか微熱すらなかった。しかし今回は６度５分もあった。
これは、平熱が６度ない人間にとっては立派な微熱である。夕方まで休み、再度検温したら５度９分だった。
少し気分がよくなったので、ドッコイショと起き上がり、晩ご飯の支度にゆるりと取りかかった。

寝る前の腹式呼吸は翌日の便通のために欠かせない儀式となっている。
仰向けになり、イチ、ニ、サンで思い切り腹を膨らませ、ヨン、ゴ、ロク、ナナ、ハチ、ク、ジュウでゆっくりと
息を吐き出す。これを繰り返すうちに硬直していた腸の緊張がほどけ、ゴロゴロ・・・と腸が活動し始めるのだ。

人一倍虚弱な胃腸に機嫌良く働いてもらうために、私は人並み以上に気を遣っている。夜は腹５分目で肉類と
炭水化物は控える、とにかくよく噛む、胃が痛くなるカフェインは絶対摂らない、等々・・・。たぶん私の胃腸の
消化能力は夫の半分にも満たないだろうと思う。なんでこんなに仕事をしてくれないんだと、自分の体なのに
思い通りにならないはがゆさで、悲しくなることもしょっちゅうだ。

最近では、ちょっと食べるとすぐお腹がいっぱいになる。
胃が小さいので、すぐにお腹いっぱいになるくせにすぐにお腹が減る体質だった。
この歳になるとますます量が入らなくなり、その上消化にも今まで以上に時間がかかるようになった。

若い人の食べっぷりを見ていると、すごいなぁ、と感心する。
羨ましい反面、美味しいもの少量で満足できるのも、悪くないかなと思っている。