バックマン家の人々
2020.07.20 22:53|好きなこと|
自分の中で生涯最高の映画の1本が、『バックマン家の人々』。
30年前に出会って以来、折に触れて見返しています。
日本語で同族、血族と訳される”Parenthood”という原題の通り、
親子、夫婦、きょうだい、家族について考えさせられる作品です。
ホームパーティで集ったバックマン家の面々。そこに一家の爪弾き者である末っ子の次男が
子連れで戻ってきたことがきっかけになり家族間の様々な問題があぶり出されていきます。
父親役のジェーソン・ロバーズ、長男ギルにスティーブ・マーチン、バツイチの長女ヘレンにダイアン・ウィースト、
その娘役にマーサ・プリンプトン、娘の恋人テッドにキアヌ・リーブス、ダイアン・ウィーストの息子役で当時まだ
リーフ・フェニックスだったホアキン・フェニックス、リック・モラニスにトム・ハルスと豪華な名優が顔を揃えた作品です。
それに、リバー・フェニックスと縁の深い人達がたくさん出ているのも感慨深いです。
物語はギルとヘレン一家の話を軸に展開していきます。ギルは良き夫で良き父親であり、堅実な人生を歩む自分を
敬遠する父親、そのくせ風来坊で親に迷惑ばかりかける末っ子にはどこまでも甘い父親に対する不信感を拭えません。
そんなこんなで親子の間には長年ぎくしゃくした空気が流れています。
最終盤、末っ子に振り回され疲れたジェーソン・ロバーズがギルの元を訪れ、苦しい胸の内を吐露します。
父さんが僕に相談事だって?ありえない、という風に大げさに驚くギル。
---親にとって子供はいくつになっても子供なんだ。見捨てることなんかできない、
お前は良い父親だ。どうすればいいかわかるだろう?
---僕は良い父親なんかじゃない。ケヴィンは神経質で癇癪持ちだし、
娘は学校でキス魔と呼ばれ、末っ子は末っ子で・・・
と3人の子供それぞれに手を焼いていることを話します。
親の心子知らず、子供の心親知らず。父親が自分に抱いていた感情が幼い頃のある出来事が
きっかけであることを聞かされ、ショックを受けつつも今の自分の心境に重なるものがあると気付くギル。
---お前は心配し過ぎるんだ。子供の頃からそうだった。なぁに、大丈夫さ。
ジェーソン・ロバーズはそう言って息子の頬を軽くぽんぽんと叩き、去って行きます。
父と息子の関係に雪解けが見えた良い場面です。
一方のヘレン。毛嫌いしていた娘の彼氏が、心を閉ざし反抗的だった息子の良き相談相手となってくれたことで
バラバラだった家族がふたたびまとまり始めます。
親から虐待を受けていたらしいテッドがヘレンに
---オレの親父は子供の頭にタバコの火を押しつけるような奴だった。
車を運転するのにも免許がいるのに、親には免許がなくてもなれる
という台詞が、この作品のテーマという気がします。
今以上に児童虐待が深刻化すると、親になるにも免許が必要な時代が来るかも知れません。
30年前に出会って以来、折に触れて見返しています。
日本語で同族、血族と訳される”Parenthood”という原題の通り、
親子、夫婦、きょうだい、家族について考えさせられる作品です。
ホームパーティで集ったバックマン家の面々。そこに一家の爪弾き者である末っ子の次男が
子連れで戻ってきたことがきっかけになり家族間の様々な問題があぶり出されていきます。
父親役のジェーソン・ロバーズ、長男ギルにスティーブ・マーチン、バツイチの長女ヘレンにダイアン・ウィースト、
その娘役にマーサ・プリンプトン、娘の恋人テッドにキアヌ・リーブス、ダイアン・ウィーストの息子役で当時まだ
リーフ・フェニックスだったホアキン・フェニックス、リック・モラニスにトム・ハルスと豪華な名優が顔を揃えた作品です。
それに、リバー・フェニックスと縁の深い人達がたくさん出ているのも感慨深いです。
物語はギルとヘレン一家の話を軸に展開していきます。ギルは良き夫で良き父親であり、堅実な人生を歩む自分を
敬遠する父親、そのくせ風来坊で親に迷惑ばかりかける末っ子にはどこまでも甘い父親に対する不信感を拭えません。
そんなこんなで親子の間には長年ぎくしゃくした空気が流れています。
最終盤、末っ子に振り回され疲れたジェーソン・ロバーズがギルの元を訪れ、苦しい胸の内を吐露します。
父さんが僕に相談事だって?ありえない、という風に大げさに驚くギル。
---親にとって子供はいくつになっても子供なんだ。見捨てることなんかできない、
お前は良い父親だ。どうすればいいかわかるだろう?
---僕は良い父親なんかじゃない。ケヴィンは神経質で癇癪持ちだし、
娘は学校でキス魔と呼ばれ、末っ子は末っ子で・・・
と3人の子供それぞれに手を焼いていることを話します。
親の心子知らず、子供の心親知らず。父親が自分に抱いていた感情が幼い頃のある出来事が
きっかけであることを聞かされ、ショックを受けつつも今の自分の心境に重なるものがあると気付くギル。
---お前は心配し過ぎるんだ。子供の頃からそうだった。なぁに、大丈夫さ。
ジェーソン・ロバーズはそう言って息子の頬を軽くぽんぽんと叩き、去って行きます。
父と息子の関係に雪解けが見えた良い場面です。
一方のヘレン。毛嫌いしていた娘の彼氏が、心を閉ざし反抗的だった息子の良き相談相手となってくれたことで
バラバラだった家族がふたたびまとまり始めます。
親から虐待を受けていたらしいテッドがヘレンに
---オレの親父は子供の頭にタバコの火を押しつけるような奴だった。
車を運転するのにも免許がいるのに、親には免許がなくてもなれる
という台詞が、この作品のテーマという気がします。
今以上に児童虐待が深刻化すると、親になるにも免許が必要な時代が来るかも知れません。