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土壌燻蒸

2020.08.09 21:32|農業
長年同じ畑でネギを作り続けていると、連作障害と思われる症状が出るのは仕方のないこと。
ネギ属(アリウム属)は連作障害の出にくい野菜ではあるけれど、同じ野菜ばかり作り続けていれば
畑の地力も落ちてくるし、バランスも悪くなってくる。近年の悩みは冬に発症するボトリチスと根張りの悪さで、
これも突き詰めれば連作の害なのだろうと感じている。

この悩みを種屋の営業マンとか普及所の職員に相談しても、返ってくるのは土壌消毒した方が良いですよ、
という答えばかりで、バスアミドやクロピク等の土壌消毒だけは意地でもやりたくない私は結局また
袋小路に迷い込んでしまう。悪玉菌も善玉菌も、雑草の種も虫も微生物もすべて殺してしまう土壌燻蒸。
私はダンゴムシやミミズやオケラにカエル、それら多様な生き物がいる今の畑を守りたい。
命の気配の感じられない畑にはしたくないのだ。

燻蒸効果の期待できるからし菜を間に入れるとか、良質な堆肥を毎年コンスタントに投入するとか、
土壌燻蒸せずに済む方法を模索してきた。今年はトーマス君を散布するようになり、ハウスの土が
目に見えて良くなってきた。これらの方法を地道に続けていけば、病気を跳ね返す強い野菜が育つ
土になるはずだと信じている。

土作りの一貫として、今は根張りをよくすることを一番に考えた管理を行っている。
これまでになく根を真剣に観察しているので、どういう条件下だと根張りがよくなるのか、
何となくわかってきた。根さえしっかりしていれば上物(葉)は自ずと良く育つ。
一番のキモは根、とどのつまりは土なのである。

さて、『連作障害』を特集で組んだ現代農業で、面白い記事を見つけた。
ズバリ、”土壌燻蒸で激減する畑の「菌力」” 。

化学肥料のみを使った畑と、有機物を多く投入した畑をSOFIX(土壌肥沃度指数)という
新しい技術を使って比較評価した記事である。

結論から言うと、化学肥料土壌のほうが有機土壌に比べ、病気(根こぶ病)の発症が多かったという。
重症化する株の数も多く認められ、有機的土壌が病気を発症しにくい環境であることが証明された。
豊富な微生物相によって、病気が植物根内に侵入するのが妨げられるのではないかという考察だった。

土壌燻蒸に頼ると、いずれその農薬が手放せなくなります。SOFIXによって、土壌燻蒸剤を長年繰り返し
使用した農地では、堆肥を入れても微生物相がなかなか回復しないことがわかっています。(中略)
適切に有機物を投入し、微生物を殖やしていくこと。そして生物性豊かで肥沃な土壌環境を維持していくことが、
連作障害に負けない土づくりにつながっていくと考えています。


土壌燻蒸剤に手を出さなくて良かった、と心から思える勇気づけられる記事だった。

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Author:nonogu
永香農園
福岡県福津市上西郷地区で農業をしています。夫婦二人にパートさん3人、後継者候補のアルバイト男性一人に研修生一人。主な栽培品目はアスパラ、ネギ、ホウレンソウ、ニンニク、里芋、落花生。

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