FC2ブログ
2019.01.25 17:37|農業
先週から来てもらっているパートのMさんが、本日より一人でほうれん草の収穫と調整をスタート。

独り立ち初日なのに、なんと140袋ものほうれん草を作ってくれました。これは正直嬉しい驚きで、
ひとえに先輩M君の指導の賜だと思います。引き継ぎの間、私達は一切口出しせずにM君に
一任していたので、のびのびと自分の思うようにできたのが良かったんではないでしょうか。
またMさんも、とても飲み込みが早く動作もテキパキとされていて、いやはや、お見それしました。

M君には人を教える適性があるようなので、今後新人の教育は彼に任せようと考えています。
私も苦手な指導から解放されますしね。今まで人に任せることができなかったけれど、実際
やってみて自分がこれほどラクになるとは思ってもみませんでした。

これが執着を手放すということか、と感じ入っている次第です。
こうやってひとつひとつ、執着を手放していきたいものです。

DSCN38961.jpg

有能なスタッフのおかげで、管理作業に時間を取れるようになりました。今日は後手後手に
なっていたハウスの片付け。室内ではファンヒーターがないと寒くていられませんが、
ハウスの中は日が差せばぽかぽかです。
2019.01.24 18:02|農業
小ネギが安い上にあまり動きがないので、なかなかハウスが片付きません。
しかし春の作付けに向けて悠長な事も言ってられなくなってきたので、倒伏した小ネギを
一カ所のハウスに集めてぼちぼち補植しています。ネギはこれができるからいいです。
太さは十分なのであとは伸びるのを待つだけ。たぶん、2月中旬くらいから採れるでしょう。

ほうれん草も暖冬の影響かわかりませんが、ずっと安値です。年明けからは本領発揮!なんて
息巻いてたのもどこへやら。こうも安くて売れないとは、まったく予想していませんでした。
昨年から続く野菜余りと安値の原因は何なのか、農閑期に入ってじっくり検証せねばと考えております。

DSCN38441.jpgDSCN38501.jpg

左は倒伏ネギを補植したハウス。右は順調に発芽したほうれん草。これから十日おきに播種していきます。
2019.01.24 15:00|農業
チンチロリン♪(メール音)

「〇〇〇、全然売れんとらんやないか。
長ネギいち!小ネギさん!ほうれん草ぜろ!ったく、どないなっとるんや」

トゥルルルル~♪(電話)
「は~い、もしもし。どうも、どうも。あ、そう、わかった、折り返して返事するわ」

「おい、〇〇スーパーの月曜の買い取りな、長ネギ売れんからキャンセルやて。
ほんで小ネギを70円に下げてくれって言うてきとるけど、どないするや」

「ななじゅうえん何それ、足元見とっちゃないと?90円でも安かとに」

「いや、店もどんどん下がってきて今130円や。安売り野菜屋のほうれん草なんか70円やで」

「もう、いやんなるね。70円やったら断って。肩痛いし、もうそげん収穫せんけん」

「おい、今年長ネギやめてほうれん草一本でいくって言うてるけど、それでホンマいけるんやろうな?」

「えぇ~?長ネギ長ネギって言うけどさ、今年は大して足しになっとらんたいね。
そいよかあーた、(自分の担当の)サツマイモと落花生でよかもん作ってくれんと困るばい」


「(ブツブツ・・・)あ~あ、売れんちゅうのはホンマやる気出らんな。次の準備でもしとこ」

「(ブツブツ・・・)大丈夫、今年の冬はオータムポエムもあるし・・・」
2019.01.23 19:08|日々のこと
とある雑誌の整理整頓特集で、「子供が片付けができない」という悩みをお持ちのお母さんからの相談がありました。

それに対する整理収納アドバイザーの助言が、「”片付けなさい”とか、”きちんとしなさい”と言われても子供は
どうしていいかわかりません。”洋服はハンガーにかけてクローゼットにしまうこと”、とか”本はもとあった場所に
戻すこと”といった、具体的な方法を示してあげることが重要です」というような事を仰っていました。

なるほどなぁ、と思いました。
自分のことを振り返っても、職場で具体的に作業を指示できているかと聞かれると自信がありません。
たとえば調整後の片付けひとつとっても、ただ「きれいにして帰ってね」と言うか、「床をほうきで掃いて、
テーブルは雑巾で拭いてね」と言うかでは、具体性という意味において全然違ってきます。

言わなくてもそれくらいわかるだろうは通用しない、だから指示はとにかく細かく出せというのは夫から
再三指摘されてきた事です。ただ小心者の私はどうしても、「細かい事を言ってうるさい奴と思われたくない」
という心理が働いてしまう。そして結局、こちらが求める内容と相手が受け取った内容に齟齬が生じてしまい、
互いがストレスを感じるという事がよくありました。

自分は経験者でわかっているけれど、相手はそうではない。そこを踏まえて、具体的かつわかりやすい指示を出すのも
上に立つ人間に必要な能力のひとつなのだと思います。
2019.01.22 19:57|日々のこと
「生産性で他人を判断しない」という価値観を持っていないと、とても冷たい人間になってしまう。
弱っている人や、年寄りを価値のない人間と見ていると、自分も苦しくなる。
なぜなら、一生強い人間はいないし、いずれ自分も年寄りになるのだから。
また、人の価値観に自分が惑わされないことも大事。


ちょっと前にツイッターで見つけたこの言葉は、私の心に深く突き刺さりました。
これをツイートした小池一夫さんがどういう方なのか詳しくは知りません。
多くのフォロワーをお持ちなので、小池さんの発信する言葉に心を動かされる人は多いのでしょう。

物事が思うように運ばずモヤモヤする時、この言葉を心の中で唱えます。
そうすれば不思議と気持ちが落ち着いてくるのです。

自分への戒めとして一日に1回は思い出すようにしています。
2019.01.21 19:36|農業
産直場に商品の引き取りに行くと、農家同士売れ残った野菜を物々交換する光景が頻繁に見られます。
冬場はブロッコリ、キャベツ、大根、白菜などを頂くことが多く、そこに自分ちの野菜も加えれば
ひと冬の間あまり野菜を買わなくて済みます。

何を頂いても有り難いことに変わりはないんですが、特に嬉しいのはキャベツ。
しょっちゅう作る夫の好物のお好み焼きとか焼きそば、揚げ物や肉料理の付け合わせ、サラダや
炒め物、味噌汁にモツ鍋など色んな料理に使うので、ひと玉くらいはすぐになくなってしまいます。

ところが同じ葉物でも白菜となるとそうはいかない。かつてはキムチ作りに凝っていた時も
ありましたけど、今は全然作らないので白菜を一玉消費するのに四苦八苦しています。
PICT94641.jpgPICT94661.jpg
(漬け物作りに凝っていた時。干す場所が足りなくて屋根の上にまで白菜を干していた。自家栽培の白菜で。)

我が家は夫婦二人で食べる量も知れてますし、大玉白菜は使っても使ってもなかなか減らない。
冷蔵庫にも入らないから、保存場所も結構悩みます。大玉白菜自体が現代の住宅事情と家族構成に
合わなくなってきているのかもしれません。

今はミニ白菜の方が売れると思うんですよね。でも、どうせ作るならより大きくと思う百姓の性なのか、
地元の産直場ではあまりミニ白菜を見ません。いつだったか、9月の端境期にミニ白菜が一玉280円で
結構売れているのを見て、「これだ!!」とひらめきました。早速夫に、来年ミニ白菜作ろう!絶対売れるって!!と
直訴しましたが、その時は、

「いらんことせんでいい。それより小ネギをもっとうまく作れるようにならんかい。
まったくおまえは懲りん奴っちゃな」


と一蹴されました。

懲りない私はいつか必ずミニ白菜を作ってやろうと、栽培方法や品種を密かに調べて温存してあります。
トキタの娃々菜、サカタのタイニーシュシュ、野崎のまいこ、ちっちゃい菜、ナントのめだかが作りやすさと
味の良さで推奨品種のようです。大根、キャベツ、かぼちゃにキュウリ、メロン、スイカ、ニンジン、レタスと、
種苗会社もミニ野菜市場の将来性を見込んで商品を充実させてますし、今後も増えてくると思います。

社長!ミニ白菜おすすめですよ。ぜひご一考下さい。

PICT92641.jpgPICT61511.jpg
無農薬時代の白菜作り。左の品種は不明。右はチヒリという品種で、通称”タケノコ白菜”。当時はナメクジに悩まされる
くらいで、それほど虫害が深刻だった記憶はない。肥料も夫手作りのぼかし肥料だけだと思われるので、完全に無農薬・
無化学肥料。今見ても立派な出来に感動する。私がまだ会社勤めをしていて、夫も意気軒昂な新人百姓だった頃。
2019.01.20 17:02|料理とパン、お菓子
先日記事で書いた藤野真紀子先生の「語り継ぐお菓子たち」から、
今回は藤野先生が子供時代から特別な思い入れがあるというバナナケーキを作りました。

買っておいたバナナもいい具合に熟れて、これは美味しいケーキになる予感。

DSCN37611.jpgDSCN37731.jpg

バナナケーキは混ぜるだけの超簡単アメリカンタイプから、メレンゲを混ぜ込むフランス式の作り方まで色々ですが、
藤野先生のレシピはメレンゲ入りのタイプ。粉とメレンゲを交互に混ぜていく作り方で、混ぜ方に少々コツが要りますが
上手に出来るととびきりのバナナケーキに焼き上がります。

バターケーキは一日おいた方が味が落ち着いて風味が増すのですが、夕飯で満腹になり損ねた夫が
一切れ食べたいと言うので、あら熱の取れていない生地の端っこを切って二人で頂きました。
ほんのり温かいバナナケーキも美味しいね~、と満足の夕飯でした。
2019.01.19 19:26|農業
売れ残りのほうれん草を持って帰ってバター炒めにしたら、ものすごく甘くて驚きました。
昨日、バイトのM君に別の畑のほうれん草をお土産に持たせたのですが、
「砂糖が入ってるかと思うくらい甘くて美味しかったです。妻が買ってきてって言うので売って下さい」
なんて言うもんだから、「採りきれんくらいあっとやけん、好きなだけ持ってっていいよ」と言いました。

そっかー、そんなに甘いんか、と今日家で食べてみたわけです。まるでトウモロコシを食べてるみたいな
甘みと味でした。夫が糖度計で計ったら、茎が10度、根っこ部分で12度もありました。これくらい甘いと、
ごま和えのあえ衣に砂糖はいらないでしょう。入れたら甘くなりすぎると思います。

ハウス栽培のほうれん草は、ここまで甘くならないんですよね。過酷な環境で生きる露地ほうれん草、
見てくれは悪いけれど、味はピカイチなのです。

DSCN37621.jpg
2019.01.18 17:42|農業
昨期小ネギのボトリチス葉枯病が発症したハウスで、今期も同じ症状が蔓延し始めた。
定植で重症化する傾向があったため今期は直播きにして様子をみていたが、残念ながら出てしまった。

ネギの病気はさび病などを除いて目視では判別の難しいものが多く、専門機関で顕微鏡による検査を行わないと
原因がはっきりしない。このハウスのネギはおととしの冬に種苗会社に検査を依頼し、ボトリチスと判明した。

寒くなるほど菌の活動が活発になること、菌は土に残って越冬し再発を繰り返すことがボトリチス葉枯病の特徴だという。
連作障害も発生要因のひとつと言われたので、夏場はネギの代わりにモロヘイヤを栽培して冬に備えた。

ボトリチス属菌には灰かび病の原因菌となるシネリア、葉枯病の原因菌であるスカモサなどいくつも種類がある。
発生が予想される圃場には、ネギのボトリチス葉枯病に登録がある唯一の薬剤、ロブラールを欠かさず予防散布
してきたが病気抑制には至らなかった。そこで今期は、原因菌から辿った効果のありそうな他の薬剤も何種類か
散布したのだが抑えられなかった。もうこうなると土壌病害みたいなものなので、葉茎散布だけでは限界がある。

土壌消毒をしないうちのハウスはこういう病気が発生するとダメージが大きい。さび病などは発生圃場で必ずしも
翌年再発するとは限らないのに、ボトリチス葉枯病は毎年律儀に発病する。私はボトリチスがネギの病害で一番
厄介だと思っている。

当面このハウスで冬の小ネギは休むことにした。代わりに前からやりたかったオータムポエムを作ろうかと考えている。
アブラナ科とユリ科は輪作での相性も良いし、オータムポエムは10月に定植したら11月から翌3月まで採れる、
収穫期間の長い野菜。ハウスの有効活用という面でも期待が持てる。

DSCN37531.jpg
ボトリチス葉枯病が重症化して抜き取った小ネギ。
2019.01.17 18:31|農業
明日から農作業ヘルパーさんに来てもらうことになった。ノルディックウォーキングの指導員をされていたという事で、
足腰の丈夫そうな元気な方である。私は短時間お話した程度だけれど、もうじき70才になるとは思えない覇気があった。
今年65才になるAさんといい、女性は元気だなとつくづく思う。自分が60~70代になった時、この先輩方のように
元気はつらつとしている姿はちょっと想像できない。あの人達の快活さを見習わねば。

この女性(Mさんとしよう)にはバイトのM君の作業を引き継いで、ほうれん草や小ネギの収穫・調整作業を主に
担当してもらうことにした。ほうれん草の収穫調整ならお手の物になってきたM君だが、Mさん(ややこしい!)が
独り立ちしたあかつきには晴れてほうれん草を卒業。その後は長ネギの収穫や肥料まきなどの畑作業が待っている。

今日その旨を話した時は、「僕でいいんでしょうか・・・」とほうれん草の指導に自信なさげな様子だったが、年配の女性の
指導にM君以上の適任者はおらんやろ!と私は声を大にして言いたい。何故かというと、彼は人に対してとんがった所が
ないからである。私も夫も、油断するとつい言葉がきつくなってしまう事がままある。我々が言うと角が立つような事も、
M君に言われるとすんなり聞けるだろうし、親子くらいの年齢差もちょうど良い。安心してMさんを任せることができる
というものだ。

唯一の不安は、優しすぎて指導が甘くなってしまわないかという点であるが、そこは彼の中にすでに芽生えているであろう
プロ意識に期待するとしよう。
12 | 2019/01 | 02
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

nonogu

Author:nonogu
永香農園
福岡県福津市上西郷地区で農業をしています。夫婦二人にパートさん3人、後継者候補のアルバイト男性一人に研修生一人。主な栽培品目はアスパラ、ネギ、ホウレンソウ、ニンニク、里芋、落花生。

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR